KGS囲碁日記、 囲碁4コマなど
"コミュニケーション能力" と聞いて、
思わずギクリとしてしまうのは、
私自身、そのスキルに自信が無いからに他ならない。
しかし、社会では実務能力と同等以上に
このやっかいな能力が必要とされる。

昨日のNHK杯の感想戦は、なかなか興味深かった。
依田紀基は相変わらずマイペースだし、
志田達哉はあの通りほとんど口を開かず、
村川大介はあの場を仕切るにはまだ若すぎるように思えた。
万波さんだけがなんとか場をつなごうと頑張っていた。
ある種、異空間であったが、私はこういうのも良いなと思う。
言葉など交わさなくとも、
お互いの着手だけで相手の意思を知る。
まさに "手談" だ。
"コミュニケーション能力" という俗な言葉とは無縁の世界。
私は彼らを、ほんの少しうらやましく思った。
もっともテレビの絵的には、まるでお通夜の様ではあったのだが。

以前も、依田紀基は黄翊祖との感想戦で、
勝ったにも拘らず何故か非常に不機嫌であり、
黄翊祖は依田の迫力に押されて黙りこくっていた様に思うが、
この時の解説者は王銘琬だった。
放送終了までの結構な時間を、一人で盛り上げており
「メイエン先生、えらいなぁ…」
と思ったものだった。

昨日の囲碁将棋フォーカスにも
ゲストとして出ていたメイエン先生だが、
孫(そん・まこと)初段に
「次は勝ちに行かせてもらいますから」
と吹っかけられても、
「君の方が私より実力は上なのだから、
 そんなに力まなくてもいい」
みたいな事を、卑屈になるでなく嫌味になるでなく
ニコニコと受け流しているのを見ると、
コミュニケーション能力とは、人柄の事なのではないのか?
と思えてくる。

まだ中島美絵子さんがNHK杯の司会をやっていたころ、
解説のメイエン先生が
「僕、中島さんがNHK講座の講師をやる事になったら、
 喜んでアシスタントを務めますからね」
と言った。
これを趙治勲が言ったとしたら、どう考えても
おちょくってるとしか思えないのだが、
メイエン先生が言うと、
この人は本気でそう言ってるのではないか?
と思えてくるから不思議だ。

実力のみが全ての囲碁界において、
実力のみならず、コミュニケーション能力にも秀でた
メイエン先生などは、貴重な存在だろう。
ひねくれ者の私は、明るく楽しくなどと聞くと
どこか胡散臭さを感じて警戒してしまう性質なのだが、
この先生の笑顔には、無条件に惹きつけられてしまうのである。
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【2012/01/30 17:45】 | 囲碁一般
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間違えの必然
牧神の午後
私もメイエン先生のファンです。

「我間違える、故に、我存り」は名著だと思います。
この本には本因坊挑戦手合いでのシチョウの見損じなどメイエン先生の間違いが収録されています。
一読すると、自虐ネタに大笑いしてしまうのですが、実は、もっと奥が深い。
トッププロの間違いには深い背景が有り、ある種の必然性があることが解ってきます。

間違いや見損じもプロの芸の一部だと思います。

Re: 間違えの必然
ペイシュー
> 「我間違える、故に、我存り」は名著だと思います。

私も持っています!
こんなに面白い自戦記(?)も
他にないんじゃないでしょうか?

この本の前書きより
「囲碁の歴史は好手と正着によって書かれてきたが、
 悪手とうそ手にも言いたいことがいっぱいある」

全面的に共感!


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この記事へのコメント
間違えの必然
私もメイエン先生のファンです。

「我間違える、故に、我存り」は名著だと思います。
この本には本因坊挑戦手合いでのシチョウの見損じなどメイエン先生の間違いが収録されています。
一読すると、自虐ネタに大笑いしてしまうのですが、実は、もっと奥が深い。
トッププロの間違いには深い背景が有り、ある種の必然性があることが解ってきます。

間違いや見損じもプロの芸の一部だと思います。
2012/02/01(Wed) 12:43 | URL  | 牧神の午後 #-[ 編集]
Re: 間違えの必然
> 「我間違える、故に、我存り」は名著だと思います。

私も持っています!
こんなに面白い自戦記(?)も
他にないんじゃないでしょうか?

この本の前書きより
「囲碁の歴史は好手と正着によって書かれてきたが、
 悪手とうそ手にも言いたいことがいっぱいある」

全面的に共感!
2012/02/02(Thu) 05:57 | URL  | ペイシュー #-[ 編集]
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