三-三、四-五、五-八、六-十二
(さんさん、しご、ごっぱー、ろくじゅうに)
これを、九九だと主張すれば、
囲碁を知らない人からすると、
「ついにあいつはいかれちまったか」 と訝られそうな
これらの数列も、碁打ちには常識、そう
ご存知、中手の九九である。
3目中手なら、(全ての外ダメが詰まった後)
取りきるのに3手。
4目中手なら5手…と
いちいち読まなくても、攻め合いの手数が分かるという
優れものの格言(?)である。
(ところで、私はもう10年以上碁を打っていて、
6目中手(花六)の形が出現した事が一度もないのだが、
みなさん、どうなんでしょうね?)
先日、夜中にふと目が覚めて、
連敗続きの昨今、久々に勝った碁の事を思い出しながら、
2度寝しようと布団の中でニヤニヤしていたところ、
そういえばあの時、5目中手っぽい形になったよな…と
隅の攻め合いが頭に浮かんだのである。
ところが…
なんどやっても、5目中手が8手の手数にならないのである。
…あれ、あれ? (@_@;)
寝ぼけてるせいか!?
まだ眠いし、起き上がりたくはなかったのだが、
一度気になると、どうにも止まらなくなり、
ついに、のそのそと起き上がり、碁盤を取りだして
夜中から並べ始める。
ところが…
えぇー! やっぱり8手にならないよー!
以下、その時の手順。

こんな感じの攻め合いがあったとして
白から詰めると

次に C-2 (B-1) で取られるので

黒4の手入れが仕方なく
それでも、白5から


黒6取りにも、白7の急所へ一撃。
これ、4目中手より短いんじゃないの!?
うおぉーーーーーっ!
夜中に碁盤を前にして、一人高揚する。
世紀の大発見、中手の九九は間違っていた!
高揚冷めやらぬまま、ネットに接続し、
中手の九九にも例外がある事を知る。
…
なんか俺、バカみたいだな
ちなみに、凸の向きが逆のこんな形なら、

九九通り8手必要で、白から打って攻め合い1手勝ちとなる。
この様に残念な結果になったのも、
中手の九九をただ呪文のように丸暗記して
何の疑いも持っていなかった事が原因であり、
先程は高揚していて気付かなかったが、
今夜はやけに寒く、もう冬がそこまで来てるんだなと思い
ちょっと侘びしくなる。
「数列と先入観」という話題でもう一つ。
1、2、4、8、16、
ときたら次に来る数字は何でしょう?
バカにするな!
と思われましたか?
もちろん、32でも正解なんですが、
実は31でも正解なんですよ。
その場合の法則性を見つけてください。
自力で分かった方は天才です。
答えは、(追記の展開)より。
なんか数字の話ばかりで、頭が痛くなってきたので、
最近読んだ面白い本の話もする。
「摩訶不思議な棋士の脳」
(先崎学 著)
将棋の先ちゃんの本はいつも本当に面白い。
今回、囲碁界についての記述も多くて楽しい。
本文より
「囲碁棋士には益子富美彦七段(故人)という人がいて、
この人の名前をもじって、「負けましこ」という答え方が
囲碁業界で流行ったことがあった。
妙に語感がいいのである。
もちろん本人の前ではいわないのだが、ある時
後輩の女性棋士(妻ではない)がうっかり本人の前でいってしまった。
「負けましこ」。
益子七段がピクピクとなる。
温厚な益子七段は笑っていたが、
「死にましこ」
とつづけられてブチ切れた。
「お前、死にましこはないだろう」。
本気で怒った。
どうやら本人のなかでは、負けましこは許容範囲の内だが、
死にましこは許せないらしい。」
爆笑してしまった。
後輩の女性棋士って誰なんでしょうね?
ちなみに先崎九段の奥様は、
女流棋士の穂坂 繭三段です。
あぁ、こういう文才のある棋士が
囲碁界にもいてくれたら…
毎度毎度そう思うのだが、
今回それについての考察もなされていて興味深い。
すなわち、
囲碁は上流階級(財界)にパトロンを多く持ち、
将棋は庶民(マスコミ)に多く愛された。
だから将棋の棋士は、より積極的にマスコミを通じて
世間にアピールする傾向があるのだと。
う~む、慧眼。
(追記)元奨励会三段、天野貴元さんが亡くなられました。
「オール・イン ~実録・奨励会三段リーグ 」もまた名著でした。
心よりご冥福をお祈りいたします。
(さんさん、しご、ごっぱー、ろくじゅうに)
これを、九九だと主張すれば、
囲碁を知らない人からすると、
「ついにあいつはいかれちまったか」 と訝られそうな
これらの数列も、碁打ちには常識、そう
ご存知、中手の九九である。
3目中手なら、(全ての外ダメが詰まった後)
取りきるのに3手。
4目中手なら5手…と
いちいち読まなくても、攻め合いの手数が分かるという
優れものの格言(?)である。
(ところで、私はもう10年以上碁を打っていて、
6目中手(花六)の形が出現した事が一度もないのだが、
みなさん、どうなんでしょうね?)
先日、夜中にふと目が覚めて、
連敗続きの昨今、久々に勝った碁の事を思い出しながら、
2度寝しようと布団の中でニヤニヤしていたところ、
そういえばあの時、5目中手っぽい形になったよな…と
隅の攻め合いが頭に浮かんだのである。
ところが…
なんどやっても、5目中手が8手の手数にならないのである。
…あれ、あれ? (@_@;)
寝ぼけてるせいか!?
まだ眠いし、起き上がりたくはなかったのだが、
一度気になると、どうにも止まらなくなり、
ついに、のそのそと起き上がり、碁盤を取りだして
夜中から並べ始める。
ところが…
えぇー! やっぱり8手にならないよー!
以下、その時の手順。

こんな感じの攻め合いがあったとして
白から詰めると

次に C-2 (B-1) で取られるので

黒4の手入れが仕方なく
それでも、白5から


黒6取りにも、白7の急所へ一撃。
これ、4目中手より短いんじゃないの!?
うおぉーーーーーっ!
夜中に碁盤を前にして、一人高揚する。
世紀の大発見、中手の九九は間違っていた!
高揚冷めやらぬまま、ネットに接続し、
中手の九九にも例外がある事を知る。
…
なんか俺、バカみたいだな
ちなみに、凸の向きが逆のこんな形なら、

九九通り8手必要で、白から打って攻め合い1手勝ちとなる。
この様に残念な結果になったのも、
中手の九九をただ呪文のように丸暗記して
何の疑いも持っていなかった事が原因であり、
先程は高揚していて気付かなかったが、
今夜はやけに寒く、もう冬がそこまで来てるんだなと思い
ちょっと侘びしくなる。
「数列と先入観」という話題でもう一つ。
1、2、4、8、16、
ときたら次に来る数字は何でしょう?
バカにするな!
と思われましたか?
もちろん、32でも正解なんですが、
実は31でも正解なんですよ。
その場合の法則性を見つけてください。
自力で分かった方は天才です。
答えは、(追記の展開)より。
なんか数字の話ばかりで、頭が痛くなってきたので、
最近読んだ面白い本の話もする。
「摩訶不思議な棋士の脳」
(先崎学 著)
将棋の先ちゃんの本はいつも本当に面白い。
今回、囲碁界についての記述も多くて楽しい。
本文より
「囲碁棋士には益子富美彦七段(故人)という人がいて、
この人の名前をもじって、「負けましこ」という答え方が
囲碁業界で流行ったことがあった。
妙に語感がいいのである。
もちろん本人の前ではいわないのだが、ある時
後輩の女性棋士(妻ではない)がうっかり本人の前でいってしまった。
「負けましこ」。
益子七段がピクピクとなる。
温厚な益子七段は笑っていたが、
「死にましこ」
とつづけられてブチ切れた。
「お前、死にましこはないだろう」。
本気で怒った。
どうやら本人のなかでは、負けましこは許容範囲の内だが、
死にましこは許せないらしい。」
爆笑してしまった。
後輩の女性棋士って誰なんでしょうね?
ちなみに先崎九段の奥様は、
女流棋士の穂坂 繭三段です。
あぁ、こういう文才のある棋士が
囲碁界にもいてくれたら…
毎度毎度そう思うのだが、
今回それについての考察もなされていて興味深い。
すなわち、
囲碁は上流階級(財界)にパトロンを多く持ち、
将棋は庶民(マスコミ)に多く愛された。
だから将棋の棋士は、より積極的にマスコミを通じて
世間にアピールする傾向があるのだと。
う~む、慧眼。
(追記)元奨励会三段、天野貴元さんが亡くなられました。
「オール・イン ~実録・奨励会三段リーグ 」もまた名著でした。
心よりご冥福をお祈りいたします。
(答え) 円周上にn点をとり,円周上の点同士をすべて互いに弦で結ぶ.
その際,円の分割によってできる領域の最大数。
…って書いても、全然ピンと来ませんね(^_^;)
まずは、円の上に点が1つの場合。

点1つだけでは、分割できないので領域は1つ。
点が2つだと。

領域は2つ。
同様に

領域は4つ。

領域、8つ。

領域は16。
ゴチャコチャしてきたけど、
ここまで来たら、次は絶対32になるんじゃないかと
思うじゃないですか?

ところが、そうはならず、
領域はなぜか31!
最初に数えた人も、数え間違えたと思ったんじゃないでしょうか?
ちなみに、これらはモーザー数列と呼ばれるもので、
その一般項は、

で求められるそうです。
(((((((( ;゚Д゚))))))))
その際,円の分割によってできる領域の最大数。
…って書いても、全然ピンと来ませんね(^_^;)
まずは、円の上に点が1つの場合。

点1つだけでは、分割できないので領域は1つ。
点が2つだと。

領域は2つ。
同様に

領域は4つ。

領域、8つ。

領域は16。
ゴチャコチャしてきたけど、
ここまで来たら、次は絶対32になるんじゃないかと
思うじゃないですか?

ところが、そうはならず、
領域はなぜか31!
最初に数えた人も、数え間違えたと思ったんじゃないでしょうか?
ちなみに、これらはモーザー数列と呼ばれるもので、
その一般項は、

で求められるそうです。
(((((((( ;゚Д゚))))))))
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文化の日
もろこし君 ヘボには高度すぎる内容ですが、
今日は「文化の日」なんだな~
と凄く実感がわきました。
ありがとうございます。
Re: 文化の日
ペイシュー おはようございます^^
数式の話とか…
今回、ちょっとマニアックすぎたかもしれません(^_^;)
私は、こういうの好きなんですけどね。
もろこし君 ヘボには高度すぎる内容ですが、
今日は「文化の日」なんだな~
と凄く実感がわきました。
ありがとうございます。

Re: 文化の日
ペイシュー おはようございます^^
数式の話とか…
今回、ちょっとマニアックすぎたかもしれません(^_^;)
私は、こういうの好きなんですけどね。
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エピメテウス こんばんは。私も「悪趣味」です。
NHK杯で女性棋士が困ったようだったり、怒ったように考えてる姿、見るのは大好きです。
でも、そうやって生身の人間をさらけ出すのが碁のよいところでもあるんでしょうね。
ダメ詰まり日記、楽しみにしています。
Re: タイトルなし
ペイシュー エピメテウスさん、こんにちはー^^
人がなりふり構わず頑張ってる姿って
心打たれますよね!
今回、ちょっとやり過ぎちゃったかな…とか
思っていたりもしたんで、
コメントとても嬉しかったです。
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