体調や運気においてバイオリズムというものがある様に、
KGSにおいても、その様なものが確実にあると感じる。
つい先日とはうって変わって、今週は 6勝1敗 と好調であった。
グラフも、V字回復。 何でこう極端なのか?
自分では同じように打ってるつもりなのに、
何が違うのだろう? さっぱり分からない。
むしろ、内容は良くない。
相手のミスに助けられたり、負け気味な対局を相手が
"i got to go" (もう、行かなくちゃ)
と言って投了してきたり。
3子局(白番・私)

相手の手番中に
中央白の大石、生きてるつもりでいたら
よく見ると、N-10 に打たれると生きてない事に気づき、
さーーーっ と血の引く音を聞く。
「気づくんじゃない! 間違えろっ!!」
パソコンの画面に向かって、念を送る。
念力が効いたか(?) 相手はそこには打たず、
自分が打って生きたのだが、
さらによく見ると、白は右側につながる手が残っていて
まだ手入れは不要なのであった。
全くもって、手が見えていない(+_+)
我ながらよくこんなんで勝ててるなぁとも思うが、
調子が良い時ってこんなものなのかもしれない。
他力本願寺。
不本意な勝ち方も多かった今週、
それでも素直に連勝を喜ぶ事にする。
またいずれ、落ちる時が来るのだ。
アルジャーノンに花束を。
今、浮かれずして、いつ浮かれるというのか?

KGSにおいても、その様なものが確実にあると感じる。
つい先日とはうって変わって、今週は 6勝1敗 と好調であった。
グラフも、V字回復。 何でこう極端なのか?
自分では同じように打ってるつもりなのに、
何が違うのだろう? さっぱり分からない。
むしろ、内容は良くない。
相手のミスに助けられたり、負け気味な対局を相手が
"i got to go" (もう、行かなくちゃ)
と言って投了してきたり。
3子局(白番・私)

相手の手番中に
中央白の大石、生きてるつもりでいたら
よく見ると、N-10 に打たれると生きてない事に気づき、
さーーーっ と血の引く音を聞く。
「気づくんじゃない! 間違えろっ!!」
パソコンの画面に向かって、念を送る。
念力が効いたか(?) 相手はそこには打たず、
自分が打って生きたのだが、
さらによく見ると、白は右側につながる手が残っていて
まだ手入れは不要なのであった。
全くもって、手が見えていない(+_+)
我ながらよくこんなんで勝ててるなぁとも思うが、
調子が良い時ってこんなものなのかもしれない。
他力本願寺。
不本意な勝ち方も多かった今週、
それでも素直に連勝を喜ぶ事にする。
またいずれ、落ちる時が来るのだ。
アルジャーノンに花束を。
今、浮かれずして、いつ浮かれるというのか?

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久しぶりの更新でいきなり恐縮だが、
頭からグチらせていただく。
去年に引き続き、私の地元・広島では
秋の高校野球大会をTV中継している。
先週のNHK杯もこれでつぶれて、昨日の深夜にやっと再放送。
腹の立つことに、他の地域では
ちゃんと放送しているらしいのである。
放送後もビールなど飲みつつ、他のブログの優れた解説を読み
「ああ、なるほどねー」 (←本当はよく分かっていない)
などと御満悦な私なのだが、今回はそういう訳にもいかない。
結果を先に知っては面白くもないので情報を遠ざける。
周りは皆知っているのに、自分には分からないという状況に
どうにも釈然としない思いを抱く。
高校野球に恨みはないけど、TVをつけてみては
「なんだよ、全然がらがらじゃないかよ」
とぶつぶつ文句を言う。
という訳でやっと本日、
朝から録画しておいた講座とNHK杯戦を鑑賞。
楽しみにしていた割には、途中からうとうとしてしまう。
坂井秀至の口調は催眠術。 解説は丁寧で良いんだけれど。
それにしても小松英樹は、あれで投げちゃうの?
自分も中国流使いなので応援してたのだが、残念。
引き続き、本日の放送を鑑賞。
張栩 vs 武宮正樹
これは見逃せない。
棋風も性格も容貌も…これほど真逆な2人もそうは無いだろう。
陰と陽
氷と炎
現実と理想
▽と○
ロンギヌスの槍と破壊の鉄球
…
最終的に地が1目でも多い方が勝ち
という同じ目的で戦っている筈なのに、
極めた2人で、こうも目標に対するアプローチが
180度違うというのがとても不思議で面白い。
囲碁とは、何と懐の深いゲームであることか…
出だし、武宮が地を取り、張栩が模様を張るという
全く予想外の展開になったので、おぉーっ!と思う。
…が、いつの間にか眠ってしまい(よく寝るなぁ(^_^;))
起きてみると、やはりというか外回りに武宮の白石がきていて
「うむ」と思う。
やはり、こうでなくてはいけない。
が、ここから先の展開はあまり見たくはなかった。
しゅるしゅるとしぼむ白い宇宙。
荒らされる地。
ぼやき続ける武宮。
これで、対張栩戦は5連敗だったっけ?
"現実と実利" の前に、"夢とロマン" は無力なのか!?
いや、いつか一発入れちゃって下さい!
それも特大の一発を!!
頭からグチらせていただく。
去年に引き続き、私の地元・広島では
秋の高校野球大会をTV中継している。
先週のNHK杯もこれでつぶれて、昨日の深夜にやっと再放送。
腹の立つことに、他の地域では
ちゃんと放送しているらしいのである。
放送後もビールなど飲みつつ、他のブログの優れた解説を読み
「ああ、なるほどねー」 (←本当はよく分かっていない)
などと御満悦な私なのだが、今回はそういう訳にもいかない。
結果を先に知っては面白くもないので情報を遠ざける。
周りは皆知っているのに、自分には分からないという状況に
どうにも釈然としない思いを抱く。
高校野球に恨みはないけど、TVをつけてみては
「なんだよ、全然がらがらじゃないかよ」
とぶつぶつ文句を言う。
という訳でやっと本日、
朝から録画しておいた講座とNHK杯戦を鑑賞。
楽しみにしていた割には、途中からうとうとしてしまう。
坂井秀至の口調は催眠術。 解説は丁寧で良いんだけれど。
それにしても小松英樹は、あれで投げちゃうの?
自分も中国流使いなので応援してたのだが、残念。
引き続き、本日の放送を鑑賞。
張栩 vs 武宮正樹
これは見逃せない。
棋風も性格も容貌も…これほど真逆な2人もそうは無いだろう。
陰と陽
氷と炎
現実と理想
▽と○
ロンギヌスの槍と破壊の鉄球
…
最終的に地が1目でも多い方が勝ち
という同じ目的で戦っている筈なのに、
極めた2人で、こうも目標に対するアプローチが
180度違うというのがとても不思議で面白い。
囲碁とは、何と懐の深いゲームであることか…
出だし、武宮が地を取り、張栩が模様を張るという
全く予想外の展開になったので、おぉーっ!と思う。
…が、いつの間にか眠ってしまい(よく寝るなぁ(^_^;))
起きてみると、やはりというか外回りに武宮の白石がきていて
「うむ」と思う。
やはり、こうでなくてはいけない。
が、ここから先の展開はあまり見たくはなかった。
しゅるしゅるとしぼむ白い宇宙。
荒らされる地。
ぼやき続ける武宮。
これで、対張栩戦は5連敗だったっけ?
"現実と実利" の前に、"夢とロマン" は無力なのか!?
いや、いつか一発入れちゃって下さい!
それも特大の一発を!!
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武宮さん
マイケリ 一番応援している武宮さんが出るとあって、
今日は観戦にも熱が入りました。
しかし、内容・結果とも残念なものになりました。
やはり"現実と実利"なんでしょうか…。
Re: 武宮さん
ペイシュー 武宮の碁は観てて本当に楽しいので、
私も残念です(>_<)
現実の前に立ち枯れていく夢が多い中、
せめて宇宙流には、もう少し夢を見させていてもらいたかった。
マイケリ 一番応援している武宮さんが出るとあって、
今日は観戦にも熱が入りました。
しかし、内容・結果とも残念なものになりました。
やはり"現実と実利"なんでしょうか…。
Re: 武宮さん
ペイシュー 武宮の碁は観てて本当に楽しいので、
私も残念です(>_<)
現実の前に立ち枯れていく夢が多い中、
せめて宇宙流には、もう少し夢を見させていてもらいたかった。
[前回の続き]
前回の追記としようかと思ったけど、
間があいちゃったし長くなったので、こちらに記す。
この日はTVを見ていたばかりでなく、
囲碁講座のテキストを読んだり、KGSも2局ほど打ち、
ブログも書いた。
まさに朝から晩まで囲碁三昧、囲碁祭りである。
かように私は、囲碁に対して真摯に取り組み
囲碁を愛してやまないというのに、囲碁の方はというと、
ちっとも私の事を愛してくれてはいない様なのである。
その証拠に、この日の負け方もかなりひどかった。
こんなに真面目に7年もやっているというのに、
未だ、KGS[4k]はどうなのか?
…と、また恐い考えが浮かんでは消える。
祭りの後はいつも寂しい。
休日をたっぷり大好きな事に費やせた充実感と、
俺は一体何をやっているのだろう?
という一抹の虚しさとが入り混じった感情を、
アルコールで麻痺させながら、私は眠りに付く。

前回の追記としようかと思ったけど、
間があいちゃったし長くなったので、こちらに記す。
この日はTVを見ていたばかりでなく、
囲碁講座のテキストを読んだり、KGSも2局ほど打ち、
ブログも書いた。
まさに朝から晩まで囲碁三昧、囲碁祭りである。
かように私は、囲碁に対して真摯に取り組み
囲碁を愛してやまないというのに、囲碁の方はというと、
ちっとも私の事を愛してくれてはいない様なのである。
その証拠に、この日の負け方もかなりひどかった。
こんなに真面目に7年もやっているというのに、
未だ、KGS[4k]はどうなのか?
…と、また恐い考えが浮かんでは消える。
祭りの後はいつも寂しい。
休日をたっぷり大好きな事に費やせた充実感と、
俺は一体何をやっているのだろう?
という一抹の虚しさとが入り混じった感情を、
アルコールで麻痺させながら、私は眠りに付く。

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私も似たような状況です。
natu 私も囲碁歴も丸6年を超えましたが囲碁に愛されていないようです(苦笑)
後から始めた人には抜かれてたり、自分の下手な棋譜を検討する度に『なんでこんな手打っているのだろう?』と今までの歳月を思い眠れない事も多々あります。
それでも囲碁をやめる気はまったくありません。
お互いマイペースで楽しみましょう!
Re: 私も似たような状況です。
ペイシュー > 私も囲碁歴も丸6年を超えましたが囲碁に愛されていないようです(苦笑)
あう、そうですか TT
でもたとえ片想いであっても、たまに良い勝ち方でもしたら
やはり楽しいですからね。
これがあるから私もやめられません(笑)
最近は、負けた悔しさですら人生のスパイスの様に感じる始末です。
ところで今日KGSで、2手目にパスされて驚きました。
色んな人がいて、こういうのも楽しい。
置き石が嫌だったのかなぁ?
natu 私も囲碁歴も丸6年を超えましたが囲碁に愛されていないようです(苦笑)
後から始めた人には抜かれてたり、自分の下手な棋譜を検討する度に『なんでこんな手打っているのだろう?』と今までの歳月を思い眠れない事も多々あります。
それでも囲碁をやめる気はまったくありません。
お互いマイペースで楽しみましょう!
Re: 私も似たような状況です。
ペイシュー > 私も囲碁歴も丸6年を超えましたが囲碁に愛されていないようです(苦笑)
あう、そうですか TT
でもたとえ片想いであっても、たまに良い勝ち方でもしたら
やはり楽しいですからね。
これがあるから私もやめられません(笑)
最近は、負けた悔しさですら人生のスパイスの様に感じる始末です。
ところで今日KGSで、2手目にパスされて驚きました。
色んな人がいて、こういうのも楽しい。
置き石が嫌だったのかなぁ?
この前のNHK杯は、すごいものを見た。
あんな大石が捨石?
あの時点で、これで行けると判断できるものなのか?
顔色ひとつ変えずに。
私なら、あれを取られた時点で投了ボタン。
逆に取ったりした日にゃ、勝利の前祝いに小躍りしてしまう。
いや、あそこまで大きくなくったって、カス石を取って気分上々。
気が付けば相手の地が膨れ上がっていた…
というのはよくある負けパターンだ。
どうにも物事の本質より、どうでもよいことが気になってしまう。
今期のNHK講座でも、三択問題が出される際、
「レッツ、チョイス!」が
「レッツ、メイク ア チョイス!」
に変わったのは何故なのか?
などと考えているうち、タイムアップ。
いや、問題を考えようよ?
NHK杯でも、局面もそうだが、対局者の表情やぼやき
解説者の口調などが、より気になる。
「黒さん、白さん」などと解説されると
それだけで嬉しくなってしまう。
将棋の米長邦雄の "角"の発音が "核" に
聞こえるのも気になる。
「ここに核を打ちこむとですね…」
などと聞くと、盤上から立ち昇るキノコ雲を想像してしまう。
ノーモア・ヒロシマ。
原発反対(いや、ほんと)
最近、流行中の "マイコプラズマ" と聞くと、

こんなのを想像してしまう。
「考えるべき大切なことが、他に何もないのか?」
と聞かれれば、
「いや、あるんですけど…ついね」
とモゴモゴ答えるしかないのだけれど。
あんな大石が捨石?
あの時点で、これで行けると判断できるものなのか?
顔色ひとつ変えずに。
私なら、あれを取られた時点で投了ボタン。
逆に取ったりした日にゃ、勝利の前祝いに小躍りしてしまう。
いや、あそこまで大きくなくったって、カス石を取って気分上々。
気が付けば相手の地が膨れ上がっていた…
というのはよくある負けパターンだ。
どうにも物事の本質より、どうでもよいことが気になってしまう。
今期のNHK講座でも、三択問題が出される際、
「レッツ、チョイス!」が
「レッツ、メイク ア チョイス!」
に変わったのは何故なのか?
などと考えているうち、タイムアップ。
いや、問題を考えようよ?
NHK杯でも、局面もそうだが、対局者の表情やぼやき
解説者の口調などが、より気になる。
「黒さん、白さん」などと解説されると
それだけで嬉しくなってしまう。
将棋の米長邦雄の "角"の発音が "核" に
聞こえるのも気になる。
「ここに核を打ちこむとですね…」
などと聞くと、盤上から立ち昇るキノコ雲を想像してしまう。
ノーモア・ヒロシマ。
原発反対(いや、ほんと)
最近、流行中の "マイコプラズマ" と聞くと、

こんなのを想像してしまう。
「考えるべき大切なことが、他に何もないのか?」
と聞かれれば、
「いや、あるんですけど…ついね」
とモゴモゴ答えるしかないのだけれど。
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うなりますね
fedefede 羽根さんの碁はいつも凄みを感じています。最も憧れる棋風かも。真似して石を捨てると大差で負けそうですが。
Re: うなりますね
ペイシュー > 羽根さんの碁はいつも凄みを感じています。
石が踊らないというか堂々としていて、玄人好みって感じですよね。
私は観る分には派手な碁の方が好きなので、
そんなにファンって事もなかったんですけど、
今回の捨て石には、しびれた!
王座戦は奇跡の逆転劇ならずで残念でしたけど。
fedefede 羽根さんの碁はいつも凄みを感じています。最も憧れる棋風かも。真似して石を捨てると大差で負けそうですが。
Re: うなりますね
ペイシュー > 羽根さんの碁はいつも凄みを感じています。
石が踊らないというか堂々としていて、玄人好みって感じですよね。
私は観る分には派手な碁の方が好きなので、
そんなにファンって事もなかったんですけど、
今回の捨て石には、しびれた!
王座戦は奇跡の逆転劇ならずで残念でしたけど。
先週、立川談志が死んだ。
私は熱心なファンではなかったけれども、
それでもこの人の事が好きだった。
もう20年以上も前、深夜番組で
「ダダダダッ!談志ダ!!」
という番組を見て衝撃を受ける。
なんて滅茶苦茶で面白い人がいるのか!
当時、関東に住んでいた私は早速、
ひとり会やトークショーなどに通った。
…が私は、「らくだ」や「芝浜」を聞いても、
確かに面白いのだけれど、それ以上の興味がわかず
結局、一過性の熱で終わった。
それからも、拉致被害者家族への暴言で世間を騒がせたりと
相変わらずの非常識っぷりだったが、
他の人ならともかく、談志じゃしょうがないと思った。
何年か前のドキュメンタリーで、癌の宣告を受けた後も
「知ったことか」と煙草をふかしつつ
相変わらず何か吠えていたのを見て、少し嬉しかった。
非常識、無頼、破天荒、豪放磊落…
こういう言葉が似合う人がまた一人消えた。
囲碁界や将棋界にも、かっては居た。
私が囲碁を始めたのは遅く、その事が残念なのは
例えば、藤沢秀行の全盛期を知らない事である。
過去の映像や本などからしか、
その天才と狂気を知るすべがない。
ウィキペディアからエピソードをひとつ。
・酔っぱらったら女性器の俗称を連呼する悪癖があり、
小平と面会した際、あろうことか
ベロンベロンに酔っぱらっており、
「中国語ではおまんこのことを何というのだ」
と執拗に絡み、面会は途中で中止となった。
当時の中国の最高権力者を前にして
あり得ない破天荒っぷり。
これなんかも、秀行先生だから…と言うしかない。
将棋の升田幸三なんかも好きで、終戦後、
「将棋は取った駒を味方に使う様な野蛮なゲームである」
として将棋を廃止しようとしたGHQに単身乗り込み、
「将棋は人材を有効に活用する合理的なゲームである。
チェスは取った駒を殺すが、これこそ捕虜の虐待ではないか」
と逆に詰めより、さらに
「チェスにはクィーンという駒があるそうだが、
女を盾にして王さまが逃げるとは何事だ!」
と一喝。
将棋を認めさせたばかりか、面白い男だと
お土産にウィスキーまでもらって帰ったという。
現在、政治家なども含めてこういう人がいるだろうか?
今の時代、出る杭は世論が寄ってたかって叩いてしまう。
テレビや新聞に限らず、ネットでもそうだ。
豪傑の出にくい時代なのかもしれない。
それでも、そんな常識からの圧力をものともしない
圧倒的な、非常識、無頼が出てくる事を、
私は密かに期待している。
私は熱心なファンではなかったけれども、
それでもこの人の事が好きだった。
もう20年以上も前、深夜番組で
「ダダダダッ!談志ダ!!」
という番組を見て衝撃を受ける。
なんて滅茶苦茶で面白い人がいるのか!
当時、関東に住んでいた私は早速、
ひとり会やトークショーなどに通った。
…が私は、「らくだ」や「芝浜」を聞いても、
確かに面白いのだけれど、それ以上の興味がわかず
結局、一過性の熱で終わった。
それからも、拉致被害者家族への暴言で世間を騒がせたりと
相変わらずの非常識っぷりだったが、
他の人ならともかく、談志じゃしょうがないと思った。
何年か前のドキュメンタリーで、癌の宣告を受けた後も
「知ったことか」と煙草をふかしつつ
相変わらず何か吠えていたのを見て、少し嬉しかった。
非常識、無頼、破天荒、豪放磊落…
こういう言葉が似合う人がまた一人消えた。
囲碁界や将棋界にも、かっては居た。
私が囲碁を始めたのは遅く、その事が残念なのは
例えば、藤沢秀行の全盛期を知らない事である。
過去の映像や本などからしか、
その天才と狂気を知るすべがない。
ウィキペディアからエピソードをひとつ。
・酔っぱらったら女性器の俗称を連呼する悪癖があり、
小平と面会した際、あろうことか
ベロンベロンに酔っぱらっており、
「中国語ではおまんこのことを何というのだ」
と執拗に絡み、面会は途中で中止となった。
当時の中国の最高権力者を前にして
あり得ない破天荒っぷり。
これなんかも、秀行先生だから…と言うしかない。
将棋の升田幸三なんかも好きで、終戦後、
「将棋は取った駒を味方に使う様な野蛮なゲームである」
として将棋を廃止しようとしたGHQに単身乗り込み、
「将棋は人材を有効に活用する合理的なゲームである。
チェスは取った駒を殺すが、これこそ捕虜の虐待ではないか」
と逆に詰めより、さらに
「チェスにはクィーンという駒があるそうだが、
女を盾にして王さまが逃げるとは何事だ!」
と一喝。
将棋を認めさせたばかりか、面白い男だと
お土産にウィスキーまでもらって帰ったという。
現在、政治家なども含めてこういう人がいるだろうか?
今の時代、出る杭は世論が寄ってたかって叩いてしまう。
テレビや新聞に限らず、ネットでもそうだ。
豪傑の出にくい時代なのかもしれない。
それでも、そんな常識からの圧力をものともしない
圧倒的な、非常識、無頼が出てくる事を、
私は密かに期待している。
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