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KGS囲碁日記、 囲碁4コマなど
最近のNHK杯は、解説者がバラエティに富んでいて嬉しい。
小林覚や高尾紳路も久しぶりだし、小松英樹も初めて見た。
で、昨日は加藤充志9段が解説。
こちらも初めてなんで楽しみに観る。

以前、対局者として登場した時に、万波さんが
「加藤8段(当時)ってどんな方なんですか?」
と、解説の溝上知親に質問したことがあって、
「まあ、彼はいつもこんな感じなんですよね」
とニヤニヤして答えていた様に思うが、
なるほど、こんな感じか…

はっきり言ってしまえば、棋士としては一流でも
解説者としては…う~む(^_^;)
…下手だよね(あ、言っちゃった)
もちろん棋士は芸人ではないので、
TVで明るく楽しく解説する必要はないのだけれど。
でも例えば、結城聡天元だって、お世辞にも
トークが達者とは言えないのだが、
それでも好感が持てるのは、石をやたらと嬉しそうに
並べてくれるからだ。
(以前、しちょうを最後まで並べたこともあった)
充志9段、話術がいまいちなのは仕方がない事だけれど、
やる気も無さそうに感じられたのは、素なのだろうか?
…きっとそうなんだろう。
でも、アンニュイな雰囲気が似合うのは、
鈴木歩だけで良いと思う。

ずいぶん悪口を書いてしまったので、ちょっとフォロー。
この人の著書
「中盤の花形戦法運用、撃退マニュアル」は、
ためになる上に、あちこちユーモアも散りばめられており、
とても良い解説書だと思う。
情熱とユーモアは内に秘めるタイプなのだろう。
このセンスの半分でも表に出せば良いのにとちょっと思った。

今回、解説はあれだったけど、それでも私は楽しかった。
対局自体は、黒模様の中の白がテクニカルにさばくという
エキサイティングなゲームだったし、プロって
どんなに熱い局面でも、冷静沈着に盤面を見ているもんだなと
妙な感心もしてしまった。
これはこれで、加藤充志の持ち味なのかなとも思う。
やはり解説者は色々なタイプがいる方が豊かだ。

プロ棋士には常人離れしたものを期待してしまう私は、
だから、"KY"(嫌な言葉だ)なんて略語にも負けず、
それぞれ我が道を行ってほしいと思う。

(追記)あと、万波さんは流石だと思った。

atushi02.jpg
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【2011/08/01 16:52】 | 囲碁一般
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棋士転がし
牧神の午後
菜穂先生はずいぶん上達したと思います。


囲碁だけじゃなく、解説の棋士の扱いも。

Re: 棋士転がし
ペイシュー
ですねぇ。

前任者の中島さんも良かったけど、
マイペースなところもあったから
(そこが魅力でもあったのだけど)
充志9段みたいなタイプだと
放送事故っぽくなっていたんじゃないかと
想像してしまいました。

万波さんは、何か安心して観ていられる。


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先で打つ時は、
黒番なら中国流、白番なら2連星
の布石を敷くことがほとんどの今日この頃。

定先(白番:私)
kif54.jpg
初手天元にも、おっ?と思ったが
その後の両高目にもしびれてしまう。
やるなぁ、デンマーク人!

こうなるとこちらは、"地下鉄の様な碁"(Ⓒ武宮正樹)
にならざるを得ず、
kif55.jpg
地下鉄東西線開通の図

結局、勝負は私の14目半勝ちだったのだが、
正直序盤は、困惑すると同時に少しワクワクした。
つくづく、打ち方って一つじゃないよね。
しかし、「じゃあ、自分がやってみろ」と言われると
…困る(苦笑)
だんだん頭が固くなってきているのかなぁ…

以前、子供の囲碁大会を観る機会があって、その時
こんな様な打ち方をしている子供がいた。
kif56.jpg

「何やってんだろ?」と
しばらく観ていたが、どうやら…
kif57.jpg

あぁ、こういうのが完成形として
イメージにあるんだろうなと分かる。
地を最大限に囲うならこうじゃないかと。
…何か色々間違っているんだけど、発想はすごい。
その時は「ふふ、かわいいな…」としか思わなかったけど、
今考えると、子供の頭の柔軟さに感心してしまう。

おそらく、この子だって
「最初は、星に打ちなさい」
くらいの事は言われたのだと思う。
それをガン無視して、「いや、僕はこの方が良いと思う」と
果敢に挑む独創性。
言われるがままに「星にかかって2間開き」を
何の疑問も持たずに繰り返してきた私とこの子とでは、
頭が柔らかいのはどっちだ!?

年を取るほどに保守的になっていくのも、
ある程度は仕方がないとは思う。
積み重ねが大きいほど、
価値観ってひっくり返り難くなるだろうし。
最近は、カップラーメン一つ買うにしても、
新製品には目もくれず、何の迷いもなく
日清・カップヌードル(カレー)を手にする始末。

でも、「これじゃいかん、これじゃいかん!」
と頭の中で時々声がするのだ。
「おまえはそうやって年を取っていくのか?」と。
その度に「まぁ、そうなんだけどさ」とお茶を濁し、
結局またぺヤングのソース焼きそば(定番)を買ってしまう私。
そして今日もまた、飽きもせず
中国流を打つ自分がいるのである。
ああ…

【2011/08/05 16:38】 | KGS
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大雑把なO型なんで目算とか苦手
(…っていうか、やったことない(汗))

20目位差が付けば、何となく形勢も分かるけど、
10目前後だと誤差の範疇。
まして半目勝負なんて打ってる最中は完全に闇の中だ。

昨日の対局より
互い戦(白番:私)
kif58.jpg

この時点でお互いパスパスして終局。
私の半目負け…だったはずなのだが、
相手は終局に同意せず、局面を戻してきて言った。

"can't win like this >_>"
(こんなんで勝ちたくない(>_<))

よく見ると左上(E13)には一手必要で、
結局、黒が一手入れて勝負は私の半目勝ちに…

私は気付かなかったのだし、そのまま終局してても良かったのに
正直な人だなぁと感心する。
それにしても、こういう細かい所に目が行かないからこそ
終盤、ダメ詰まり→ばたばたコースを爆走する訳なんだけど。

「あんた、いい人だね」と言おうかと思ったけど、
結局 "thx" と打ってそそくさと立ち去る。
相手の胸中も複雑だったのではないか?
何か気まずい。
半目であるが故のドラマである。

こんな事もあるんだなぁと思っていると、
何と今日また、半目勝負となる!
それにまたしても、ちょっとしたいわくつき。
定先(白番:私)
kif59.jpg

終局図だが、天元の左下(J9)に注目。
なんで、ここが地になってんのよ?
KGSの判定プログラムは優秀で、こういう所は
いつも駄目として計算されるんだけど、
何故か今回は目になってしまっている。
しかもこの時点で、
黒のきっちり半目勝ち(笑)

こりゃおかしいってんで、局面に戻して
あたりを打った。 これで白の半目勝ちのはず。
でも、こうなると相手も気持ちが収まらないのだろう。
上辺のダメを詰めて、断点を狙ってきた。
こっちも継ぐ訳にはいかない。
kif60.jpg

結局、目あり目なしで一手勝ち。
半目を死守したんだけど、なんかすっきりしないよね。
何でいつもちゃんと判定してくれるのに、よりによって
半目勝負の今日に限って誤判定するのか?

そもそも、私にとって半目勝負自体が珍しいのに、連続で、
しかもどちらも、のどに刺さった小骨のように
すっきりしないケチが付くのは、どういう訳だ?

これは偶然なのか?
偶然にしては、出来すぎてはいないか?
ヒカルの碁の4人持碁の回を思い出してしまった。
次の対局も半目勝負だったら、どうしよう(>_<)

hanmoku.jpg

(追記)その後の対局、28目半負けでした(笑)
    この方が、いっそ清々しくていいや。

【2011/08/07 16:09】 | KGS
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KGSを打ってて楽しいのは、色んなな国はもちろん
色んな人がいるなと思える事だ。
先日、アメリカの[1k]と対戦していると…

"WATASHI WA" (ローマ字表記・原文のまま)
(私は…)
"OZO DESU"
(オゾです)

と相手が打ってきた。
オゾ?
なんや、オゾって?
そういう名前なのか?
どう返答して良いものやら分からないので、そのまま放置。
局面は序盤。 少し悪くしたかなぁと思っていた。

さらにその後、相手が言った。
"Watashi wa...hentai obento desu"
(私は、変態お弁当です)

なにーーーー!!
いったい、何を言い出すのか?
そもそも、"変態お弁当"って何だ? もう完全に脱力。
こちらも絵文字で気持ちを表現。

"\(^o^)/"
(お手上げ)

相手からまた返答。

"kansai dialect"
(関西弁ですね)

これは会話になっているのだろうか? 異世界に突入。
局面は完全に、私が悪くなっていた。

ほどなく私が投了。 相手は強かった。
変態お弁当のくせに…

ちょっと興味があったので、プロフィール画面から
相手の対局記録を見ていたら、これが面白い。

"i hear the odd sounds of a ukelele in the distance"
(どこからか、ウクレレ(?)の奇妙な音色が聞こえる)
"weird"
(あやしい)
など不条理な発言連発。 相手はガン無視(笑)

また他の対戦でも、
"I won my game against the 4dan with little effort"
(俺は、楽勝で4段に勝ったんだぜ-)
など言いたい放題。
それらしい[4d]戦を開いてみると、
相手が1手も打たずに時間切れ勝ちしていた。
そりゃ、楽勝の訳だ(笑)
[4d]にもこういう人いるんだね。
ここでも相手の時間が切れるまで独壇場。

強い人の棋譜を見ずに、こんな所ばっかり見ているのは、
棋力向上という点では大いに間違ったやり方なのだろうけど、
私はこういうのを見るのが好きなのである。
いったい回線の向こうにどんな人が座っているのか
想像してみるのも、また楽しい。

でも変態お弁当って、いったいどんなお弁当なんだろうね?

hentai.jpg
こんなの?
今回、下品でごめん。

【2011/08/12 10:45】 | KGS
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爆笑
牧神の午後
囲碁ブログでこんなに笑ったのは初めてです。

それにしても変態弁当って何だろ?

私はバイなので、外人さんの相手はお手の物ですが、OZOと変態弁当にはお手上げです。

Re: 爆笑
ペイシュー
> 囲碁ブログでこんなに笑ったのは初めてです。

そう言ってもらえれば、書いた甲斐も有りました。
笑ってもらえるのが、こちらも一番嬉しいです^^

世界には色々な人がいるものですね。



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[ネット編]
KGSで、スペインの[4k]と互い戦。
同ランクだけあって、局面は均衡したまま終盤へ突入。
ところが、ヨセで相手にミスが出る。
私が7子をアタリにしたのに、相手は気付かず他所へ打った。
う~ん(^_^;)

こんなにいい勝負なのに、
こんなつまらない結末で終わってしまうのか?
結局私はアタリを抜かずに、キーボードを打った。
"k-6 is atari" (k-6の手はアタリですよ)
相手もすぐに気付いて、"oops! thx"(おおーっと! ごめんね)
と言って、アタリをつないだ。

…賛否両論あるだろうと思う。
ネット碁でも真剣勝負と捉えるならば、こんな行為は無い。
プロがアタリを相手に教えたなんて話は無い。
一方、ネット碁なんて縁台将棋みたいなものだと捉えるならば、
(そういえば、縁台囲碁って言わないですね。
 縁台将棋ですら死語か…)
遊びなんだから固い事言わずに、楽しければいいじゃん、
という考え方も出来る。
私にしたって、確固たる考えがある訳でなく、
その時の気分なのだ。 今ならどうするか分からない。

ともあれ、その時はそうした。
それでもちょっと良いんじゃないかと思っていたが、
結果は、半目負けだった。

あぁ、またしても、半目の呪縛…

得てして、こういうものである。
「お前は甘い」 と
どこからか奇妙な声が聞こえる。


[リアル編]
私は現在、失業5ヶ月目である。
失業保険も先日切れてしまった。
ろくなスキルもない40男に、世間の風は厳しい。

先日とある会社で、面接はパスして
体験入社みたいな段階までは行ったのだが、
そこで、脚立に乗って作業をしていたところ、
足を滑らせて、一回転して床に落ち、血がぴゅーっと出た。

何故自分は肝心なところで
いつもこうなってしまうのか?


包帯を巻いてもらいながら、
「何か俺、コントみたいだなぁ…」 と
ぼんやり考えていた。
その後、会社からは何の連絡も有りません。


[明日への希望編]
KGSは、それ以来不調。
だが、それがどうした?
負けが込もうが、相変わらず打つのは楽しい。
また勝てる時も来るだろう。

リアルでは、仕事の話は流れ怪我までしてしまった。
だが、それがどうした?
むしろ、あれだけ派手にひっくり返って、
この程度ですんだのは、ラッキーだったんじゃないのか?
またハローワーク行くべさ。

広島では、明日から雨予報。
この雨を境に、季節が少し進むという。
残暑厳しい中、皆様いかがお過ごしでしょうか?
私は元気です。

【2011/08/17 07:48】 | 雑談
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いさぎよさ
牧神の午後
私にも似た経験があります。

その時の相手の方は、しばしの沈黙の後投了されました。

Win is yours.

これがメッセージでした。


打ち続ける事と投了する事の違いはささいなものでしょう。

こちらの気持ちが通じた事が嬉しいですね。

最後に余計な一言。私ならペイシューさんと一緒に仕事したいと思います。

Re: いさぎよさ
ペイシュー
まあ、これは微妙な問題ですよね。
人によって考え方は違うし、
自分なんかは、その日の気分によっても違う。

> 私ならペイシューさんと一緒に仕事したいと思います。

ありがとうございます。
がんばりまっす(>_<)


素晴らしい!
マイケリ
アタリを教えるとは素晴らしいですね。
僕の場合は今まで何度もアタリに気付かず
逆転負けで悔しい思いをしているので、相手
が気付いてなければ容赦なく取ってしまうと
思います。
もし、僕がアタリに気付かず相手から
「アタリですよ。」と言われたら潔く
投了すると思います。

それとペイシューさんはネット碁に対しても
リアルにしても気の持ち方が素晴らしい!
私もネット碁は楽しく、リアルは前向きに生き
れたらなぁ、と思います。

Re: 素晴らしい!
ペイシュー
> もし、僕がアタリに気付かず相手から
> 「アタリですよ。」と言われたら潔く
> 投了すると思います。

えぇ、逆に相手に失礼かな…とも思うんですよ。
一方、リアルで師匠との指導碁でも
「そこアタリだけどいいの?」
とか言われて慌てて手を戻す事も有ったりで
(逆もあり)そんな大した事でもない様な気もするし…
良く分かりません(笑)

> 気の持ち方が素晴らしい!

ありがとうございます。
楽観的なのは、自分でも長所かなぁと思っています。
馬鹿って事と両刃の剣でもあるかもですが(^_^;)
「40過ぎの馬鹿は本物である」
本物か…
どんとこい!


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NHK囲碁講座9月号のテキストを買ったら、
もう次号予告に次の講座名の予告があった。

「溝上知親 定石のソムリエ」

おぉ、次は溝上かぁ…でもソムリエって何だ(笑)
定石の講座みたいだけど、
定石って、覚えた直後は無敵になった様な気がして、
しきりにその形に持っていこうとするんだけど、
相手が定石どおりに打ってくれる事ってほとんど無くて
(特に小目)結局途中から、くしゃくしゃになるんだよね。
で、しばらく経つと急にその形が実戦で出てきたりして、
その時には、既にすっかり忘れていて、
「あれ、どうやるんだったっけ?」
となって、結局間違えてボロボロ
→局後、覚えなおし →無敵モード(錯覚)
→以下、繰り返し。
という悲しいパターンをたどる事が多い。
でも、石田秀芳の定石講座なんかは、ミニ定石辞典みたいに
今でも使ってるので便利(全然覚えてないけど)
次はどんな講座になるのか、今から楽しみだ。

囲碁を始めて約7年。 ずっとNHK講座と共にあった。
・石倉昇の「上達の秘訣」教えます
・大竹美学の真髄「碁盤は広く使おう」
・大森泰志の自分流のススメ
・石田芳夫のやさしく考える碁
・山田規三生の超攻撃法
・やっしー&陽光の楽しく上達
・結城聡のこれが世界の新感覚
・レドモンドの基本は格言にあり
・二四世本因坊秀芳のやさしく考える定石
・石倉昇のあなたも囲碁仲間
・横田茂昭の厚味の戦略
・小林光一の攻めの構想小林流
・淡路修三の楽しく学べるヨセ
・中野寛也の戦いの"碁力"

今も全てのテキストは手元に取ってある。
今期から無くなってしまったが、
詰め碁コーナーに当選して扇子をもらった事もあった。

どの講座も思い出深いが、この中で一つと言われれば
迷わず、「大森泰志の自分流のススメ」だ。
最初はこの先生の事を知らず、「誰?」などと
失礼なことを思っていたのだが、初回からやられた。
喋りは決して滑らかとは言えず、どちらかと言えば
つっかえつっかえの説明なのだが、これを伝えたい!
という熱い気持ちが伝わってくるような名講座だった。
「手抜きという手がある事をまず考えてほしい」
と口ごもりつつ力説。
一瞬言葉に詰まると(よくあった)すかさず
アシスタントの稲葉禄子さんが、ちゃきっと
フォローに回るというゴールデンコンビだった。
まあ、感動した割には、他に憶えているのが、
ネクタイがいつも派手だった。という様な事
くらいなのが情けないのだが。

同じく稲葉禄子さんがアシスタントをつとめた
「横田茂昭の厚味の戦略」も良かった。
とにかく落ち着いて一手入れる事の大切さを学ぶ。
星4つだ!
(その割には今も自分…あれですが(^_^;))

「結城聡のこれが世界の新感覚」なんかも好きだった。
一ヶ月まるまるかけて大ナダレの世界最先端をやるなど、
どんだけマニアックなのよと思う。
はっきり言って自分レベルでは
全く役に立たない話なのだが、トップ棋士達の研究会に
参加しているようで楽しかった。

このあたりが、マイベスト3 だろうか。
ワーストは…
やめておきます。
私は、全棋士をリスペクトする者です。

AngelandDevil.jpg




【2011/08/20 18:02】 | 囲碁一般
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ちょっと前の本だけど(2004年発行)
図書館で借りて読んだらおもしろかった。

「将棋界の真相」(田中寅彦 著)

また将棋だよ。 がんばれ、囲碁!
棋士たちの裏話満載で楽しいが、
なかでも加藤一二三伝説がやはり最強。
田中寅彦が対局中、頭に何かが触れた気配に
振り向いてみると、背後から盤面を凝視する
加藤一二三の異様に長く結んだネクタイが
自分の頭の上に乗っていたという。

hifumi.jpg

またこれが、落ち武者みたいな髪形(当時)
の田中寅彦だから、余計に笑ってしまうのであった。

これとは別に、先崎学のエピソードもあり
大いに印象的だったのは次の言葉。

「アマ3段になるのにかかった時間は3分くらい」

ごめん、印象的と書いておきながら細かく覚えてない(汗)
3段だったか2段だったか?
3分だったか5分だったか?
でも大体そんな感じ。
すげぇなと思う。

囲碁・将棋に限らず野球やピアノなど芸事で
一流のプロになるような子供の感覚って
皆こんな感じなのかもしれない。
乾いたスポンジの如く、あらゆるものを吸収してしまう
子供の脳には到底かなわない。
私の脳はアルコールを吸収し過ぎて飽和状態だ。
3段はおろか、初段を目指すのに
何と迷走を重ねている事か…

佐為が居てくれたらなんて事は思わないけど、
せめて子供のころ「ヒカルの碁」があったならばとは
ちょっと思う。
しかし、そんな事を思ってみてもまるで無意味だ。
私は私で一歩づつ進むしかない。

また前述の加藤一二三の話に戻ると、
多分この人は、嫌がらせや盤外戦術でこういう事を
やっている訳ではなく、おそらく天然なのだろうと思われるし
だからこそ多くのファンに愛されている。
神武以来の天才と謳われたこの人だからこそ許される
"天才の特権"とでも言うべきか。

一方で迷走を重ね、同じ失敗を繰り返し、進歩乏しく、
同じ場所をぐるぐる回っている自分がいる。
ブレアウイッチプロジェクトか?
とはいえ、へぼでも打つのは楽しい。
プロじゃないし負けてもお気楽。
たまにはビール飲みながら、勝った碁を再現して
ニヤニヤしたりする…
こういうのを、"凡人の特権"と呼んでも良いですか?(弱気)

(追記)仕事が決まりました!
 結局、脚立墜落出血事件の職場からお誘いがありました。
 ブログの更新頻度は落ちるかもしれませんが、
 また時々にでも、のぞきに来てもらえると嬉しいです。

【2011/08/24 16:50】 | 雑談
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今日のNHK杯はおもしろかった。
プロでもあんな大石がバンバン死ぬんだね。

志田達哉 vs 金秀俊

志田のインタビューの後、解説の山城宏が
「彼の話してる声を久々に聞きました」
とコメントしているのを聞いて笑う。
同じ中部総本部でしょっちゅう会ってるだろうに、
どれだけ寡黙なのか!
秀俊の"壊れたマシンガン"の様なトークとは対照的。
でも、こういうのも棋士らしくて良いなあと思う。
棋士を一般の物差しで測ってはいけない。

それにしても中部の棋士って、
山城にせよ彦坂にせよ、こわい顔の人が多い様な気がする。
志田の目も別の意味でこわい。

対局は、志田が大石殺しまくったものの
秀俊も開き直って我が道を行った結果、どちらも巨大すぎて
私にはどっちが良いのか、さっぱり分からなかった。
だから、あそこまでやったんなら最後まで作って欲しかった。

富士山で琵琶湖を埋めつくすことは可能だろうか?

どちらも巨大すぎて、なかなか想像するのは難しいけど、
実際やってみるところを想像するのは楽しい。

NHKhai.jpg

(追記)ヤフーで検索すると、上記の答えは出てきます。
 検索する前に一度、自分で想像してみる事をお勧めします。

【2011/08/28 17:42】 | 囲碁一般
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